不思議な体験。
数日後、そのドレスショップへと足を運んだ。
雑居ビルの一室。
こんなところにドレスショップ...?
そんな不安を覚えつつ私は足を踏み込んだ。
そこで見たことは今でも鮮明に覚えている。
小さいその一室に
2つの大きな鏡。
詰め込まれたたくさんのドレス。
そして、ドレッサーがひとつ。
そのドレッサーに着せられたドレス。
それがまさに夢ノートに書かれたドレスそのものだった。
そして店員さんが、このドレスはほとんど置いてるところはなく、これを着たいって他府県から来る方もいると教えてくれた。
もちろん、サイズも一点のみ。
それだけでない。
貸衣装のそのドレス、一点という事は先に先約が入っていてもおかしくない。
それが、私の結婚式の日にちだけなぜか空いていたのだ。
店員さんにはラッキーでしたね‼と言われたが、その時すでに私はそのドレスを着る自分しか想像出来なかった。
そして、数週間後もうひとつ驚くべき事があった。
それはアクセサリー。
小さいドレスショップだったので、付属するアクセサリーも選ぶ数は少なかった。
私が想像で夢ノートに雑に描写したアクセサリーがそこにはあった。
私は不思議な感覚に襲われた。
数年前に何気なく書いた夢ノート。
そして、その中にはこうも書かれていた。
『なにかを作る仕事をする。』
『自由に時間を使える仕事をする。』